福建省福州市の家庭で、食事中に米飯の中から入れ歯が出てきた。高齢の男性が噛(か)んでしまい、自分の本物の歯を折った。入れ歯には全く見覚えがなく、入り込んだ経緯は不明という。中国新聞社が報じた。

 陳さん一家は昼食をとっていた。陳さんによると、高齢の父親が突然「あああ」と言って何かを吐き出した。見ると、米飯にまみれた入れ歯だった。

 陳さんの父親は歯が悪いが、その日は自分の入れ歯を入れていなかった。米飯の中の入れ歯を噛んで、自分の本物の歯を折ってしまった。米飯の中に見知らぬ入れ歯が入っていたことで、一家全員が気持ちが悪くなり、食事どころではなくなったという。

 歯が6本つながった形のかなり大きい入れ歯で、古いものに見える。歯茎に相当する部分はほとんどないタイプで、歯に黄ばんだ部分はあるが、全体は白っぽい。

 中国人は日本人のように米を丹念に研がない場合も多い。陳さん宅でも、米を簡単に水洗いしただけだったので、白っぽい入れ歯に気付かなかったとみられている。

 陳さんはすぐにメディアに連絡。記者が駆け付けた時には、食べかけの食事がまだ温かい状態でテーブルの上に残っていた。陳さんと連れ立って米を買ったという穀物雑貨店に出かけると、店主は「10年も米を売っていますけど、入れ歯が出てきたのは初めてです」と述べた。

 購入したのは25キログラムの袋入りの米だった。店主によると、すでに袋詰めされて卸売商から仕入れたものという。店主は「陳さん一家は、いつもお買い上げいただくお得意様です。嘘を言って私を困らせるようなことをするはずはありません」と述べた。

 店主が卸売業者に連絡すると、今度は卸売業者が驚いた。袋詰めの際にはふるいにかけており、小石などが混入する可能性があるが、大きな入れ歯が入ることは考えられないという。卸売業者は改めて、別のブランドの米を陳さんに渡して、改めて調査すると約束した。

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