使わなくなった入れ歯に含まれる金などを換金し、寄付活動をしている日本歯科医師会が、集まった入れ歯の換金額を計算したところ、今年度のこれまでの合計はおよそ1億7000万円となり、金の価格の高い状態が続いていることなどが影響し、年度ごとの換金額は最も多くなる見通しとなりました。

23日は、寄付を呼びかけている東京・港区の日本財団に、先月から寄せられた使わなくなった入れ歯や金歯などが集められました。入れ歯などには金のほかパラジウムなどのレアメタルが使われているため、日本歯科医師会は、3年前から全国の歯科医を通じて回収し、換金したうえで寄付をしています。23日に持ち込まれたのは合わせて153キログラムで、2か月間の換金額はおよそ7500万円に達することが分かりました。今年度のこれまでの合計はおよそ1億7000万円となり、年度ごとの換金額は最も多くなる見通しだということです。日本歯科医師会は、金の価格の高い状態が続いていることなどが影響しているとみていて、換金したお金は日本で初めての小児ホスピスや小児がんの専門施設を開設する費用として寄付されるということです。日本歯科医師会の中垣内一照広報課長は「金などの値段が上がり、寄付できる額が増えるようになったことは社会貢献できていいと思う。今後も不要になった入れ歯などの提供を求めていきたい」と話していました。

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