ブラジルで、一時は迷宮入りかとも思われたひったくり事件が解決した。犯人逮捕につながったのは「入れ歯」だった。12日の現地メディアが報じた。

 容疑者はサンパウロ(Sao Paulo)から約430キロ離れたセベリナ(Severina)で、ある女性からハンドバックを奪って逃走した。犯人はそのまま逃げおおせるかとも思われたが、このニュースはまたたく間に地域に広がり、ある農夫が入れ歯を見つけて警察に届け出た。

 捜査員はこの入れ歯を持って容疑者(34)の自宅を訪れた。容疑者には前歯がほとんどなかった。捜査員が容疑者に入れ歯を入れさせたところ、ぴったり合ったため容疑者は逮捕された。「全く言い逃れできない状況だった」(警察関係者)

 警察が入れ歯を証拠品として保管することになったため、逮捕された男は再び入れ歯なしで過ごしている。
(c)AFP